普段、仕事やプライベートで使っているメールですが、毎日のメールチェックにどのくらいの時間がかかっているか考えたことがあるでしょうか?
「出勤してメールチェックをしていたら午前中が終わってしまった。」
「届いたメールの返信文を書いていて、気がついたら1時間経っていた。」
このような経験がある人は、メールチェックの方法を見直し、時間の管理をきちんと行うことで、限られた業務時間をより有効に使えるようになります。
今回はメールチェックの作業を効率化するため、メールの確認と返信にどのくらいの時間を使っているのかを把握し、その時間を短縮するためにどうすればよいかを考えてみたいと思います。
なお、パソコンやスマートフォンを利用したメッセージのやりとりには、メール以外にもSkype、LINE、ChatWork、Slack、などのさまざまなツールが使われますが、本記事ではそれらの作業も含めてメールチェックと表記します。
はじめに:メールチェックにかかる時間を知ろう
まずは自分がメールやチャットの確認と返信に毎日どのくらいの時間を使っているのかを知ることが大切です。スマートフォンのタイマーアプリを使って、メールソフトの起動時にタイマーをスタートし、届いたメールのチェックと返信が終わってメールソフトを閉じるときにストップする、という方法で計測してみましょう。
私はこれを1週間続けたところ、トータルで約3時間をメールチェックに費やしていることがわかりました。1日あたりで計算すると約25分です。この期間に受信したメールは約350通、送信・返信したメールは約60通でした。
1日25分と聞くと短く感じるかもしれませんが、年間にすると152時間(約6日)にもなります。メールチェックは毎日繰り返し行うルーティン作業なので、できる限り作業時間は短縮したいところです。
1. メールをチェックする時間を決める
メールのチェックは「出社時と午後の業務開始時の2回」「退社時の1回だけ」というように、あらかじめ決めておいた時間にだけで行うようにしましょう。
メールチェック自体が仕事である職種(サポートセンターなど)を除けば、ほとんどの人はメールチェック以外にするべきメインの仕事があるはずです。1日に何度もメールをチェックしていると、その都度メインの業務が中断されるため効率が悪くなります。
中には「仕事のメールは常にチェックして、届いたメールには1秒でも早く返信した方がよい」という人もいますが、この方法だと、届いたメールの種類や数によって、その日に予定していたメインの業務がスケジュール通りに進まなくなる可能性が高くなります。それなりに時間管理が上手い人でないと、毎日残業ばかりになってしまうでしょう。
2. メール通知はオフにする
パソコンやスマートフォンにはメールを受信したときに音やバイブレータで通知されるアラート機能がありますが、特別な事情がない限り、これらの通知機能はオフにしておいたほうがよいでしょう。私の周りでは時間管理が苦手な人ほど、何度も通知が鳴っているように観察されます。
前項で述べた通り、メールは決めておいた時間でまとめてチェックする方が効率が良いため、メールを受信するたびにアラームが鳴るのは集中力が妨げられるだけでメリットがありません。
家族や特定の取引先からのメールだけは通知したいという場合は、メールソフトの個別にフィルタ機能などを設定しておくとよいでしょう。
3. 読んだらすぐに返信する
受信メールは読んだらすぐに返信しましょう。一通りすべてのメールを読んでから返信するという人がいますが、この場合、開封時と返信時で同じ内容のメールを2回読むことになるので余計に時間がかかります。
相手からのメールがすぐに回答できない内容のものであれば、「〇〇日までに回答します」という旨の返信をします。こうしておけば、相手側には自分がメールを読んだことが伝わりますし、自分も「早く回答しなくては」というプレッシャーを感じることがなくなります。
後ほど回答しなければならないメールは、フラグやスターをつけて受信トレイに保存しておくか、カレンダーやタスクリストに予定を組み込んでおけば忘れることはないでしょう。重要なのはメールの処理中に他の作業に流れてしまわないようにすることです。
4. よく使う文章をテンプレートにする
よく使うメールの文章はテンプレート(定型文)として登録しておくと、次に同じ内容のメールを送るときに素早くメール作成ができます。例えば以下のようなメールは積極的にテンプレート化すべきでしょう。
- 見積書や請求書の送付連絡
- 製品の問い合わせへの返信
- 日程の連絡
- 季節の挨拶
テンプレートの管理には、メールソフトのテンプレート機能を使っても良いのですが、EvernoteやOneNoteなどのノートアプリに保存しておく方法もおすすめです。保存先のノートアプリを常時起動しておけば、必要なテンプレートを1〜2回のクリックで開けるようになります。
新年の挨拶や暑中見舞いなども繰り返し使うものなので、代筆の達人などを利用してテンプレート用の文章を作成しておくと、いざというときにスピーディーに挨拶メールを送れます。
また、「以下の日程でご都合いかがでしょうか」のように、定型文を簡単に作成できるオンラインツールもあるので、これらサービスをブックマークしておいて、必要なときに開けるようにしておくのも良いでしょう。
まとめ
毎日のメールチェックを短時間で効率的に行うためのポイントを紹介しました。最後に要点だけをまとめておきます。
- メールチェックは日に1〜2回、時間を決めて行う。
- メール通知はオフにする。
- 読んだメールはすぐに返信し、同じメールを2回読まないようにする。
- 積極的にテンプレート化し、同じ内容の文章を書くことがないようにする。
数秒〜数分の時間短縮であっても、月単位や年単位で考えると大きな時間の節約になるので、是非一度見直してみてください。