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高音質のハイレゾ音源をパソコンで再生して楽しもう

ハイレゾとはハイレゾリューション(High-Resolution)を略した言葉で、従来の音楽用CD(CD-DA)を超える高音質な音楽データの総称です。

2014年頃から少しずつ話題になりはじめ、その後、対応機器が増えるとともに、mora、e-onkyo music、OTOTOYなどのメジャーな音楽配信サイトがハイレゾ音源の配信に対応したことにより、一般的に普及しました。現在ではスマートフォン(XperiaZシリーズやGalaxySシリーズなど)やウォークマンなどのポータブル音楽プレーヤーでも気軽にハイレゾを楽しめるようになっています。

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ハイレゾ音源をパソコンで再生する方法と必要なもの

これからハイレゾにチャレンジしようという人は「ハイレゾの音楽を聴くには対応した音響機器をいろいろ揃えないといけないんでしょう?」と思っているかもしれませんが、ハイレゾ音源をパソコンで楽しむために最低限必要なものは「ハイレゾ対応の再生ソフト」と「USB DAC(ゆーえすびーだっく)」の2つだけです。それぞれどのようなものなのか、順番に解説していきましょう。

ハイレゾ対応の再生ソフトが必要な理由

現在発売されている多くのパソコンでは、標準搭載されている音楽再生ソフトでハイレゾ音源を再生しても、出力時に従来のCD程度の音質に下がってしまうため、ハイレゾの最大の特徴である高音質を十分に楽しむことはできません。そのため、ハイレゾ音源の再生にはハイレゾに対応した専用のプレーヤーソフトを使う必要があります。ソフトは無料のものから有料ソフトまでいくつか種類がありますので詳しくは後述します。

アナログオーディオは下流(スピーカーなどの音を出力する側)から機器を揃えていくのが定石と言われていますが、パソコンオーディオの場合は上流、つまり音楽を再生するソフトから揃えていく方がより良い音質で楽しむための近道と言われています。

したがって、これからハイレゾをはじめたい!という人は、パソコン本体とハイレゾ音源の再生が可能なメディアプレーヤーソフトがあれば、とりあえず聴くことはできるので、ハイレゾ対応のスピーカーやヘッドフォンなどの高価な機器を購入する前に、まずはソフトウェアから導入してみるのが良いでしょう。

Windows / Mac 両方で使えるハイレゾ再生ソフト

JRiver Media Center(Windows / Mac)
HQ Player(Windows / Mac)
Audiogate(Windows / Mac)
VOX(Mac)
Decibel(Mac)

USB DACとは?

パソコンでハイレゾ音源を楽しむためには、ハイレゾ対応のメディアプレーヤーのほかに、USB DACという外部機器が必要になります。

USB DACはパソコンとUSBケーブルで接続して使うもので、パソコンからのデジタル信号をアナログ信号に変換する役目があり、ハイレゾ音源の音質に大きな影響を与えます。

USB DACは数千円から百万円を超えるものまでさまざまですが、数千円のものであってもパソコンの内蔵オーディオよりは音質は上がるとされているので、初心者はまず低価格なもので試してみても良いでしょう。

スピーカーと接続する場合は、USB DACとスピーカーの間にアンプを挟みますが、DAC機能を内蔵したポータブルアンプも数多く発売されており、コンパクトなシステムを組むことができます。

USB DACをはさまなくてもハイレゾ再生はできる?

ハイレゾ音源を楽しむために必須のUSB DACですが、良い音のためとはいえ接続機器がひとつ増えるのは面倒と感じる人もいるでしょう。

そんな方にぴったりなのが、DACの機能を内蔵したパソコンやヘッドフォンです。

2015年の年末に発売された「東芝(TOSHIBA) dynabook T67/TG」はハイレゾに対応したノートパソコンで、ハイレゾ対応ヘッドフォンを挿せば、DACなしでハイレゾ再生ができます。

また、2015年に発売されたDACを内蔵したイヤホン「Z:EROⅡ(ジ:エロⅡ)」を初めとして、最近ではメーカー各社からDACを内蔵した「DAC一体型ヘッドフォン」も発売されています。パソコンやスマホに直接接続して気軽にハイレゾ音源を楽しめるため、ハイレゾ初心者にも人気です。

ヘッドフォンやスピーカーはハイレゾ対応でないといけないのか?

最近ではテレビコマーシャルや雑誌で「ハイレゾ対応ヘッドフォン」や「ハイレゾスピーカー」などが特集されているので、ハイレゾ音楽を楽しむためには、それらのハイレゾ対応機器が必要かのように聞こえますが、ハイレゾ対応の再生ソフトとDACさえ用意していれば、たとえ普通のヘッドフォンやスピーカーで聴いても、ハイレゾの高音質を十分に体感することはできます。

ちょっとハイレゾを試してみたいというだけのライトなユーザーが、初めからヘッドフォンやスピーカーまでハイレゾ対応に買い換えなければいけないとなると、少し敷居が高くなったように感じてしまいますよね。

もちろんハイレゾ対応の出力機器を利用した方が、より一層の高音質が期待できますが、先程も書いた通り、まずは上流から(出力ソフト側から)順番にグレードアップしていけば良いでしょう。

ハイレゾ音楽を楽しむための機器の接続例

パソコンでハイレゾ音源を聴くと一概に言っても、使用する機器によっていろいろな使い方、利用環境が考えられます。いろいろな接続バリエーションをイラストにまとめましたので、これからハイレゾ再生環境を作ろうとしている人は参考にしてみてください。

1. スタンダードなハイレゾ視聴スタイル

リビングや自分の部屋でパソコンを使ってハイレゾ音楽を楽しむときの基本的な接続例です。

パソコン - USB DAC - アンプ - スピーカー OR ヘッドフォン OR イヤフォン

2. よりコンパクトに楽しめる

USB DACとアンプが一体化したDAC内蔵アンプを使うことで、よりコンパクトなシステムにしたタイプ。

パソコン - DAC内蔵アンプ - スピーカー OR ヘッドフォン OR イヤフォン

3. 手軽にハイレゾを楽しむならハイレゾヘッドフォンがおすすめ

とりあえずハイレゾがどんなものか試してみたいというハイレゾ初心者に最適。DAC内蔵ヘッドフォンを使えば、カフェでの仕事や外出先でもハイレゾが楽しめます。

パソコン(ハイレゾ対応) - スピーカー OR ヘッドフォン OR イヤフォン

4. 常にハイレゾを楽しみたい方に

常時ハイレゾ志向の方にはハイレゾ対応したパソコンもあります。

パソコン - DAC内蔵ヘッドフォン OR イヤフォン

ハイレゾ音源に対応したファイル形式と拡張子

ハイレゾ音源に対応しているオーディオファイルは主に下記の拡張子となります。ハイレゾ再生ソフトを購入する際は、自分の持っているハイレゾ音源のファイル拡張子を確認して、対応しているものを選ぶようにしましょう。

FLAC形式(.flac)

ハイレゾ音源のファイル形式としては最もポピュラーなもので、インターネットの音楽配信サイトで提供されているハイレゾ音源はほとんどがFLAC形式です。情報量を維持しつつファイルサイズをコンパクトに保てるのが特徴です。

DSD形式(.dff / .dsf)

もともとは高音質ディスクのスーパーオーディオCD(SACD)で使われていた技術ですが、最近では一部の音楽配信サービスでハイレゾ音源として扱われています。

WAV形式(.wav)

Windowsでは古くから使われてきたファイル形式で、ハイレゾ音源のデータを扱うことが可能です。

AIFF形式 / ALAC形式(.aif / .alac)

AIFF、ALAC共にアップルが開発した音源データのファイル形式で、iTunesなどで利用されています。ハイレゾ音源データを扱うことができますが、メジャーな音楽配信サイトでこの形式のファイルを扱っているところはほとんどありません。

まとめ

以上、パソコンでハイレゾ音楽を楽しむための方法を紹介しました。

ハイレゾ音源は、曲によっては今まで聞いていた音とは全く違った聞こえ方をしてくるので、「この曲のサビの演奏はこんな音が鳴っていたのか!」というような新しい発見があると思います。

ソフト、DAC、スピーカーなどをはじめからまとめて揃えてハイレゾのリスニング環境を作るのも良いですが、まずはハイレゾ対応のソフトから使ってみて、鳴っている音の違いを感じながら、少しずつ理想のオーディオ環境に近づけていくのも音楽の楽しみ方のひとつでしょう。

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