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ネット通販未経験の高齢者にネットショッピングを楽しんでもらうための3つのポイント

2019年6月19日
written by 渡辺

自分はネット通販をよく利用するが、自分の親はネット通販は利用していないという人は多いのではないでしょうか?

総務省統計局が2018年9月に発表した資料「統計からみた我が国の高齢者 – 4.高齢者の家計」によると、高齢者のネット通販の利用率は、65歳以上は18.2%、75歳以上は12.5%とされています。つまり、高齢者の80%以上はネット通販を利用した経験がなく、高齢者にとってネット通販はまだまだ敷居が高いものと言えるでしょう。

今回は、ネット通販が未経験の高齢者に安全にネットショッピングを楽しんでもらうためのポイントや注意点をまとめました。「パソコンやスマートフォンは使っているけれど、ネットショッピングはしたことがない」という人に、ネット通販の使い方を覚えてもらいたいときにお役立てください。

1. 大手ECモールを利用する

はじめてネットで買物をするときは、AmazonやLOHACO、楽天市場などの大手ECモールを利用する方が良いでしょう。これらは独立したECサイトに比べて圧倒的に商品点数が多く、電話やメールなどのサポートも充実しているため、初心者でも利用しやすいのが特徴です。中でも、特に使いやすいのはAmazonとLOHACOです。

Amazonは言わずと知れた国内最大規模のオンラインショップで、日用品から家電製品まであらゆるジャンルの商品を取り扱っています。2000円以上の購入で送料無料となりますが、お急ぎ便や配送日時の指定をする場合、別途料金がかかります。

LOHACOはアスクルが運営している通販サイトで、食料や日用品などの生活必需品が充実しています。他の通販サイトに比べて商品が到着するのが早く、午前10時までに注文すれば、場所によってはその日のうちに届きます。送料は当日配送は500円、翌日配送は350円となっており、購入金額が3240円以上で送料無料となります。

AmazonやLOHACOで販売されている商品は、Amazon・LOHACOの倉庫から発送される商品と、出品者から発送されるマーケットプレイス商品があります。このマーケットプレイス商品は、送料や利用できる決済方法が出品者によって異なるため、初心者にとっては少しわかりにくく感じるかもしれません。慣れないうちは、Amazon・LOHACOから発送される商品だけを選ぶようにすると良いでしょう。

ある程度ネットショッピングに慣れてくれば、Amazonの方が使いやすいと感じる部分も多いのですが、配送オプションの指定やサポートデスクのわかりやすさなどを考慮すると、初心者はLOHACOの方が利用しやすいと思います。

2. パソコンではなくスマホアプリを使う

パソコンはほとんど使ったことがなくても、タブレットやスマートフォンは日常的に使っているという高齢者は少なくないと思います。このような場合はパソコンのウェブブラウザではなく、スマートフォンやタブレットの公式アプリを利用すると良いでしょう。Amazonや楽天市場、ヤフーショッピング、LOHACOなどの大手ECモールは、iOS、Android用の公式アプリ(以下、スマホアプリ)を提供しています。

スマホアプリはパソコンに比べて簡単な操作で買物ができることが大きなメリットです。パソコンの場合は、電源を入れてOSを起動し、ブラウザを立ち上げ、ブックマークからショップを探して開く、という動作が必要であるのに対し、スマホアプリなら画面上のアイコンをタップするだけで買物画面が開けます。

また、パソコンの場合はECモールやECサイトにログインしても一定時間が経過するとログアウトされますが、アプリなら一度入力したログイン情報や決済情報が保持されるため、何度も入力する手間がないこともメリットのひとつです。(ただしアプリによっては一定時間でログアウトするものもあります。)

最近は、不特定多数にメールを送信して偽サイトに誘導し、個人情報を入力させるフィッシング詐欺が増えています。普段から公式アプリを利用していれば、万が一、偽サイトに飛ばされても、そこでうっかり個人情報を入力してしまうということになりにくく、詐欺被害にあうリスクを軽減できます。

3. クレジットカードを使いたくなければ、代金引換 OR ポイント決済が安心

ネット通販の決済はネットショッピング初心者が最も不安に感じることのひとつです。ネット通販で利用できる一般的な決済方法は、クレジットカード、代金引換、コンビニ決済、銀行振り込み、キャリア決済などがありますが、ネット通販に不慣れな人でも比較的安心して利用できるのは代金引換です。また、意外と便利なのがギフトカードを使ったポイント決済で、手数料もかからず、プリペイドカード感覚で利用できます。

一般的に最も使われているのはクレジットカード決済ですが、高齢者はパソコンにクレジットカード情報を入力することに抵抗がある人も多く、クレジットカード自体を持っていない人もいます。また、コンビニ決済と銀行振り込みは、支払いのために現金を持って外出しなければならない点がデメリットです。

どの決済方法が使いやすいかは、クレジットカードの利用状況は、徒歩圏内にコンビニがあるかどうかなどによって変わってきます。各決済方法の特徴を以下にまとめておきますので、どれが一番使いやすいか検討してみてください。

代金引換

配送業者に玄関先で料金を支払う方法です。代引き手数料がかかりますが、対面で支払いできるので安心感があり、現金のほかに、クレジットカードや、電子マネーでも支払いができます。(電子マネーは配送業者によっては一部利用できない場合があります。)Amazonのマーケットプレイス商品や、楽天市場の一部の店舗では、代金引換決済に対応していない場合があるため注意が必要です。

ポイント決済

コンビニでギフトカード(amazonギフト券、楽天ポイントギフトカードなど)を購入して、チャージしたポイントで支払う方法です。クレジットカードのように使いすぎる心配がなく、決済手数料もかかりません。チャージするためにはコンビニまで行かなければなりませんが、家族が代わりに購入して番号を連絡すれば、使用する本人は自宅にいながらチャージできるため、子供や親への仕送り感覚で利用することができます。

携帯電話キャリア決済

月々の携帯電話料金と一緒に支払える決済方法です。利用しているキャリアによって、対応しているECモールが異なりますが、決済手数料は基本的に無料なので、「クレジットカードは持っていないが携帯電話は持っている」という人には使いやすい決済方法です。各ECモールのキャリア決済対応状況は以下のとおり。

  • Amazon:docomo(d払い)、au(auかんたん決済)に対応
  • 楽天市場:au(auかんたん決済)に対応
  • LOHACO:Softbank(ソフトバンクまとめて支払い)に対応

クレジットカード

ネット通販の決済方法では最もよく利用される決済方法です。決済手数料は基本的に無料で、万が一不正利用された場合でもカード会社が補償してくれる制度があります。情報漏洩のリスクがゼロではない、クレジットカードを持っていない場合は作らなくてはならないといったデメリットもあります。

コンビニ決済

コンビニ決済は、商品購入手続き後にコンビニのレジや専用端末で支払う方法です。決済手数料は基本的に無料ですが、支払いのために外出しなければならないというデメリットがあります。

銀行振り込み

商品の購入手続き完了後に銀行やコンビニで料金を支払う方法です。高齢者でも比較的慣れている決済方法で、決済手数料は基本的に無料ですが、コンビニ決済と同様、支払いのためにコンビニや銀行に行かなければなりません。

まとめ

ネット通販が未経験の高齢者にネットショッピングを楽しんでもらうためのポイントをまとめると下記のようになります。

  • はじめはECモールを利用する(大手ECモール以外は基本的に利用しない方が良い)
  • 支払い方法は利用者が使いやすいものを選ぶこと(クレジットカードが利用できないときは、代金引換、キャリア決済、ギフトカード決済がおすすめ)
  • スマホアプリの方が操作が簡単

地方では、スーパーやホームセンターなどの商業施設が首都圏に比べて少ないため、徒歩圏内に買い物ができる場所がない人や、近くに買物を手伝ってくれる家族がいない人は、自動車の運転ができなくなると、日常の買い物が非常に困難になります。

連日、高齢者の自動車運転事故のニュースが後を絶ちませんが、免許の返納や安全装置の義務化を推進する流れがこのまま進んでいくと、誰もがどこかで運転をやめる決断をしなくてはなりません。そうなったときにネットで買物ができるかそうでないかで、生活の自由度が全く変わってきます。高齢者のネット通販スキルの必要性は今後ますます高まってくるでしょう。

あなたの親や身のまわりの人が、

  1. パソコンやスマートフォンは持っているがネットで買物をしたことはない
  2. 自宅の徒歩圏内にスーパーやホームセンターがない
  3. 買物を手伝ってくれる子供や親戚が近くにいない(離れた場所に住んでいる)

これらの条件に当てはまる場合は、ぜひこのページを参考にして、ネットショッピングにチャレンジしてもらってください。

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