今年7月末にVHS方式の家庭用ビデオデッキが生産を終了し、今後はVHSデッキが壊れても新しいものを購入することができなくなったため、VHSをDVDやブルーレイディスクにダビングするサービスが流行っているようです。
2〜3本のビデオテープであれば、上記のようなサービスを利用する方が楽ですが、十数本〜数十本のビデオテープをダビングする場合は、費用も高額になってしまいます。例えば、カメラのキタムラの「ビデオテープからDVDダビング」サービスは、1回1,500円〜なので、100本のビデオテープをDVDにダビングすると15万円です。
大切な思い出のビデオテープは残したいけど、さすがに15万円となると躊躇してしまいますよね。それだけあれば新しいパソコンが買えてしまいます。
今回はそんな方のために、自分でパソコンを使って、VHSからDVDにダビングしたり、動画ファイルに変換してパソコンに保存する方法を紹介します。一般的なWindowsやMacのパソコンと接続用のケーブルがあれば意外と簡単にできるので、是非チャレンジしてみてください。
ビデオはどのフォーマットで保存しておくべきか?
VHSをダビング・保存するにあたって事前に決めなければならないのが、最終的にどのようなフォーマットで保存するか?ということです。具体的には下記の3種類のいずれかになるかと思います。
- DVD-ROMで保存する
- ブルーレイディスクで保存する
- 動画ファイルに変換してパソコンで保存する
1と2に関しては、ビデオデッキとDVDレコーダー、もしくはVHS一体型DVDレコーダーがあれば、それらの機器を使って直接DVD-ROMにダビングすれば良いのですが、持っていない場合は、次項で解説する3の方法で一旦パソコンに保存し、それからDVDに焼くという流れになります。
将来的にはDVDもVHSのようになくなってしまう可能性が高いので、必要がなければわざわざDVDにダビングせずに、動画ファイルの状態でパソコンやハードディスクドライブに保存しておくほうが良いでしょう。
VHSを動画ファイルに変換するまでの流れ
VHSを動画ファイルに変換する最も簡単な方法は、VHSデッキとパソコンを「USBビデオキャプチャー」という専用のケーブルで接続し、ダビングする方法です。
USBビデオキャプチャーは家電量販店やAmazonで1,000円から3,000円くらいで購入することができるケーブルで、多くのメーカーでは録画用の専用ソフトが付属しています。
機器を接続してVHSを再生し、パソコン側で付属ソフトで録画を開始するだけで、簡単に映像をデータ化までできるので、VHSをファイルで保存したい場合はこの方法がコストもかからず初心者にもおすすめです。
パソコンに保存されるムービーファイルの形式はメーカーによって異なりますが、大抵の場合はMP4などのスマホや他デバイスでも再生可能なファイル形式で保存できるので、懐かしい映像を家族のiPhoneに送るといったことも簡単にできます。
作業の流れ
- VHSデッキとパソコンをUSBビデオキャプチャーで接続。
- パソコンに付属ソフトをインストール。保存形式等の設定を行う。
- VHSデッキでビデオテープを再生しながらパソコン側の専用ソフトでダビング。
VHS一体型DVDレコーダーがあれば専用ケーブルなしでもダビングできる
VHSデッキとDVDレコーダー、もしくはVHS一体型DVDレコーダーを持っている場合は、USBビデオキャプチャーがなくてもダビングすることができます。
作業の手順としては、VHSからDVDにダビングし、そのDVDをパソコンで開いて、保存されているビデオファイル(.vodなど)をmp4形式のビデオファイルなどに変換する、という流れになります。
こちらの方法は、DVDレコーダーの種類によってはファイル形式を変換することが出来なかったりする場合もあるので、ある程度の知識がないと難しいかもしれません。また、データを移すためだけにDVD-ROMを消費することになるので、あまりエコな方法ではありませんが、USBビデオキャプチャーを購入する必要がないので、コストをかけたくない人はこちらの方法にチャレンジしてみても良いでしょう。
作業の流れ
- DVDレコーダーを使ってVHSからDVD-ROMに映像をダビングする。
- ダビングが完了したDVD-ROMをファイナライズする。
- DVD-ROMに書き込まれた動画ファイルを動画変換マスターでmp4形式のビデオファイルなどに変換する。
まとめ
以上、VHSビデオテープの映像をパソコンに保存する方法を紹介しました。
せっかく撮りためた思い出のビデオテープも再生機器がなければいずれ処分されてしまいますので、この機会にまとめてデータ化しておいてはいかがでしょうか?