Windows10は2015年7月にリリースされたWindowsの最新OSです。Windows8.1や7を使っていたユーザーは無償アップデートプログラムから無料でアップグレードができる一方で、意図せずにアップグレードされてしまい、以前よりもパソコンの動作が遅くなってしまったという声も多く聞かれました。
今回はそのような、「Windows10にアップグレードしたらパソコンの起動が遅くなった」「前より動作が重くなった」という人が速度を改善するためにチェックしておきたいポイントをまとめました。
パフォーマンスを最適化する
Windows10では先進的な視覚効果やアニメーションが組み込まれていますが、スペックの低いパソコンではこれらの視覚効果がパフォーマンス低下の原因になっている場合があります。デザインよりもパフォーマンスを優先させたい場合は、下記の方法で変更することができます。
- 「Windows」キーを押しながら「X」キーを押し、表示された一覧から「コントロールパネル」を選択
- 「システムとセキュリティ」をクリック
- 「システム」をクリック
- 「システムの詳細設定」をクリック
- 「詳細設定」タブの「パフォーマンス」欄の「設定」をクリック
- 「視覚効果」タブで「パフォーマンスを優先する」をクリック
※上記設定の際、「スクリーンフォントの緑を滑らかにする」はチェックを外さずに残しておいたが良いでしょう(これを外してしまうとフォントがギザギザになって非常に読みにくくなってしまいます)。また、「アイコンの代わりに縮小版を表示する」「プレビューを有効にする」も有効にしておいた方が便利です。
デフラグを行う
パソコン内のデータが断片化され、それが原因で動作が遅くなっている場合があります。デフラグを行い、それらを正常化することで速度が改善する場合があります。デフラグの方法は下記の通りです。
- 「Windows」キーを押しながら「X」キーを押し、表示された一覧から「コントロールパネル」をクリックします。
- 表示方法が「アイコン」になっていることを確認し、「管理ツール」をクリックし、「ドライブのデフラグと最適化」をダブルクリックします。
- 「ドライブの最適化」が表示されるので、デフラグを実行したいドライブ名をクリックして、「最適化」をクリックします。
- 「現在の状態」欄に「OK」と表示されたらデフラグ完了です。
デフラグは後述するソフトウェアを使った方法でも実施することができます。
バックグラウンドで動作しているアプリを減らす
パソコンにはOS起動時に自動的に実行され、バックグラウンドで常に動作しているアプリケーションがいくつかあります。セキュリティソフトなどがその代表的なものですが、中には全く使っていないのに常時起動してパソコンのリソースを無駄に消費しているものもありますので、不要なソフトは自動起動しないようにオフにしましょう。
方法は「Ctrl + Shift + Esc」を同時に押してタスクマネージャーを起動し、「スタートアップ」タブから不要なソフトを選んで「無効にする」をクリックすることでオフにすることができます。
ウイルス対策ソフトの対応状況を調べる
古いバージョンのウイルス対策ソフトはウィンドウズ10に最適化されておらず、それが原因でパソコン全体が重くなっている場合があります。まずはウイルス対策ソフトを一旦オフにして、動作に改善が見られるかどうか確認してみましょう。速度が改善されるようであれば、利用中のウイルス対策ソフトを最新版にアップデートしたり、別のウイルス対策ソフトへの乗り換えを検討するといった方法が考えられます。
クラウドストレージを停止する
Windows10では「One Drive」というアプリケーションが標準でインストールされています。これはDropboxやGoogle Driveなどのソフトと同じく、複数のデバイス間でのファイルを同期するソフトですが、これらはファイルを最新状態に保つため、常にバッググラウンドでデータ通信をしている状態になります。利用している場合は一旦オフにして動作を確認してみましょう。
Widows10の自動更新をオフにする
Widows10では自動更新が常に行われる状態になっているため、ネット速度が遅く感じる場合はこれをオフにしてみましょう。「設定」→「更新とセキュリティ」→「Windows Update」→「詳細オプション」→「更新プログラムのインストール方法を選ぶ」の項目から自動更新をオフにすることができます。
メンテナンスソフトで不要ファイルを削除し最適化する
Auslogics BoostSpeed 9 PROは1クリックでパソコン内部を診断し、不要なごみファイルを削除、問題点を修復することにより、パソコンを快適に利用できる状態にしてくれる総合メンテナンスソフトです。
筆者が2010年頃に購入したWindowsのノートパソコンは、Windows8からWindows10にアップグレードしたところ、メモ帳の起動に5秒もかかるほど動作が鈍くなってしまいましたが、このソフトでメンテナンスを行なったところ、以前とほぼ同じくらいの速度に戻すことができました。
ダウングレードする
Windows10はアップグレードから1ヶ月以内であればダウングレードすることができます。
上記の対策を試してみて、どうしても速度が改善しない場合はダウンロードして以前の状態に戻すのもひとつの方法です。
まとめ
以上、Windows10の起動や動作が重い時にチェックしたい項目を紹介しました。
今回は比較的簡単にチェックできる項目をピックアップしましたが、今回紹介したポイント以外にも高速スタートアップの設定、ネットワーク設定、ネットワークドライバの更新、外部機器を全て外して確認、メモリの増設、HDDをSSDに換装するなど、パソコンの速度向上のためにできることはたくさんあります。
但し、パソコンの動作に必要なアプリやドライバを停止したり削除したりすると、パソコンの動作が余計不安定になったり、動かなくなっててしまう可能性があります。今回紹介した対策も含めて、設定は全て自己責任で行なって下さい。